【科学的に実証済】仕事の失敗から立ち直るために知っておくべき3つのこと[失敗の科学]

仕事
・仕事で失敗してしまったもう立ち直れないよ
・失敗をどうすれば成功につなげられるんだ
・失敗に強くなるトレーニングってないの

 

社会人で仕事をしていく中で必ずぶつかるのが「失敗」ですよね。

私も実験の計画が甘かったり、チームメンバーとの連携がとれなかったりして、
3か月の時間と試作費用の数百万を全て無駄にしたことがあります。

そんな時に失敗からどう立ち直ればいいか、成功にどうつなげればいいのか
複数の書籍を調べ実践しました。

その内容を元に失敗から立ち直る方法、そして成功につなげる方法をまとめました。
さらに失敗を受け入れるためのトレーニング方法もご紹介するので是非ご覧ください。

本記事はアシュー・サイド著「失敗の科学」Discover社と
ハーバード・ビジネスレビュー編集部編「レジリエンス」ダイヤモンド社
の内容を参考にしております。

仕事の失敗から立ち直るために知っておくべき3つのこと

失敗は「してもいい」ではなく「かかせない」

よく「失敗は成功のもとだから失敗してもいいんだと」と言われることがあります

しかしこれってちょっと足りなくて「成功するためには必ず失敗が必要」なんですよね

本書にあったサッカー選手ベッカムのセリフでは

「私のフリーキックというと、みんなゴールが決まったところばかりイメージするようです。でも私の頭には、数えきれないほどの失敗したシュートが浮かびます。」

とあります。

ベッカムは少年時代からチームのトレーニングが終わった後も自主的に残って
フリーキックの練習を重ねていたことで有名だったそうです。

これはベッカムが何千回、何万回という失敗を繰り返しそのたびに修正したから
こそ今の成功があるというわかりやすい例だと思います。

「そんな簡単に割り切れないよ!」という気持ちは非常にわかります。
私もまだまだそう思う時はあります。

けど逆にいうと基本的に物事って努力すればなんとでもなっちゃうんですよね。

難しい事柄に対してもなぜ失敗するか冷静に分析したうえで自分が不足してれば補う
これで補いきれない根本的に難しい問題はデータを見たうえで切り捨てちゃえば
いいんです

そう思って私は日々失敗を受け入れています。

物事の全ては「仮説」に過ぎない

科学の世界では仮説というのは実験や観察によって反証されるものです
失敗というのはこの仮説が間違いだったということを「反証」したことになります。

これこそが失敗に学んで真実を明らかにできるチャンスなんです

例えると水は100度で沸騰することはみなさんご存じだと思います。

しかしこれって高度が変わると沸騰する温度は変わっていきますよね。

これが反証であり、初めの水は100度で沸騰することはある範囲で間違いだった(失敗)
ということになります。

しかしこの反証によってなぜ高度で沸騰する温度が変わるのか、ということを説明する
仮説を立証するチャンスになります

このように反証によってフィードバックをかけていくことで物事は真実に近づいていく
=成功に近づいていきます

さらに「これは仮説を反証する作業なんだ」と思えば自分の失敗に客観的な視点を
持つことができます。

目に見えるもの以外も考慮する

失敗してしまうとどうしてもその目の前の出来事にばかり目が行ってしまいます。

ですがこの失敗って自分の見えている範囲だけでしょうか。

本書では例として第二次大戦の爆撃機の装甲強化を上げています

これは爆撃機の装甲を強化する際に、装甲強化の優先順位をつけるというものです。
そこで空軍は無事に帰還した爆撃機の損傷具合を調べ、そのデータから、
翼、胴体がハチの巣のように穴が空いていたのに対して
コックピットと尾翼に砲撃を受けた形跡がなかったことがわかりました。

軍司令部は「じゃあこのたくさん穴があいていた翼と胴体に装甲を施そう!」
と考えました。

私もそう思います。

ですが、そこにいた天才数学者のウォルドという人が反対しました。

彼が指摘したのは、軍のデータには「帰還しなかった爆撃機を考慮にいれていない」
というもの。つまり帰還できなかったのは、帰還できた機体に穴があいていなかった
コックピットと尾翼を撃たれたからであり、そこに装甲をつけるべきということです。

賢い人はすぐわかるのでしょうが私は「なぁるほどぉぉ!!」と感動しました。

ここから失敗から学べることは目には見えないデータも考慮する必要がある
ということです。

失敗から学ぶのは簡単ではないですが、今目の前に見えてない要因もあるのではと
考えることでその失敗を冷静に分析することができます。

ついつい視野が狭くなるのが人間なので、失敗のタイミングではこれを思い出そうと
心がけています。

失敗から成功を生み出す3つの方法

百発逆転を目指す

本書では大きなゴールを目指し一発逆転を目指すのではなく、
それを細分化して小さな改善を積み重ねていく重要性が書かれています

これは大きな目標・戦略を立てても、それだけではわかったつもりでしかなく
具体的な行動に移せないというものです

もっと小さなレベルで何が有効で、何がそうでないかというものを見極め、
それを具体的な行動に落とし込むことで一段一段成功への階段を上って行けます。

そんなの当たり前じゃん!と思いがちですが予想以上にできないですし、その細分化が
荒くなりがちです。

例えばF1で1位をとるために車を改良するぞ!と言ってもエンジンを~%向上、
トルクを~%向上、重量を~%低減 だけじゃ足りないですよね。

もっとタイヤのねじの締めつけトルクの適正値を出してタイヤのトルクをほんの少し
よくするとか、エンジンの加重バランスの適正な部分を見つけて車体の重量バランスを
平均化するとか、空気抵抗をほんの少し良くするために車体前部の角度を1度かえて、、、
本当に細かい部分まで目標を立てて実行します

このように自分の立てた目標に対してさらに小さな目標をほんとに細かい単位で
決めることで何をすべきかが明確になります。

さらに物事が進む、前進するということは人間の一番のモチベーションになります。
詳しくはテレサ・アマビール著「マネジャーの最も大切な仕事 95%の人が見過ごす
「小さな進捗」の力」を一読してみてください。こちらもとても面白いです

まず簡易なもので試す

最初から完全なものを目指すのではなく、まず試作段階で出してみて、
フィードバックをもらおうという方法です。

プレゼン資料でも、自分ですごい時間をかけてやっと作り上げた渾身の資料が、
上司の考えとあっておらず大幅な修正ってよくありますよね。

これを防ぐためにもまず簡易な状態、プレゼン資料なら筋書きを書いたら
まず見てもらうとかして、フィードバックをもらう(失敗)によって無駄なく
完成度を高めることができます。

これって結局商品でもなんでもモノの価値を決めるのってそのお客さんなので
先に見せちゃって改善点を募ることが成功への近道ということです。

よくオンラインゲームとかでもβ版プレイヤーを集めてやってもらうとかありますがこれですね。

事前に検死する

検死というのは事件・自己などの死体を解剖し、その死因を明確にするというものですが、
この検死をもじったものが「事前検死」です。

これは仕事のプロジェクト等でこのプロジェクトが終わった後に検証するのではなく、
プロジェクトが失敗したという前提で「なぜうまくいかなかったか」と原因を事前に
検証するものです。

これは失敗するかもしれないと想定するのではなく、「すでにに死んでしまった状態」と考えるため、
失敗という抽象的なものから具体的な問題へと意識が変わります。

これによって事前にプロジェクトが終わってしまう原因を自分事として推測することができ、
事前に対策することできます。

これはコストが全然かからないのに対して非常に大きな効果が挙げられている
ということが実証されている手法なのでぜひ使ってみてください。

失敗から立ち直る再起力(レジリエンス)を上げるトレーニング方法

注意力トレーニングで自分の感情を「認識」しつつも「反応」しないようにする

これは「レジリエンス」に書かれていた内容を元に実際に私がやっている
具体的な方法を書きます

  • ・数分間一人きりになって集中できる場所を見つける。自分の部屋とかだれもいない会議室とか
  • ・力を入れずに座ってリラックスする
  • ・呼吸に意識を集中させて、息を吸う感覚、吐く感覚をしっかりと意識してから次の呼吸を始める
  • ・呼吸がうまくできているかは気にせず、呼吸法を変えようとしない
  • ・ふっと浮かんでくる思考とか雑音とかが気になったら、呼吸に集中しやりすごす

これが一連の流れです。これをマインドフルネス瞑想と言います。

このマインドフルネス瞑想を行うことで実際に脳の働きがかわり、ストレスを司る
右側の活動が、レジリエンスに由来する左側へと移ったことが実証されています

このようなマインドフルネス瞑想はグーグルなどの大企業でも採用されているとのこと。

私はこの瞑想を毎日行い、なんとか現在までで3か月続けています。
最近は何かストレスがあっても、一度その感情から注意を切り離して客観的に
自分の身体の反応を見ることができるようになったと効果を実感しています。

これはすぐに効果が実感できるものではないですが、科学的にも証明されているもの
なのでやる価値はありますし、コストもかからないのでおすすめのトレーニング法です

最後に 失敗にドキドキする

失敗は成功のもとと散々耳にされていると思います

確かにそうなんですが、これってちょっと足りてないかなと思っています。
私は本書を読んでいき、「失敗はそのことをきちんと分析して、行動に落とし込んで
小さな改善を積み重ねたら成功のもととなる」って感じだな私は思いました。

そして本書に書かれているような失敗に対しての具体的な対策を知っていると、
失敗したときに「お!やったぞ!この失敗を元に新しいことが見つけられる!
真実に近づける!」とテンションがあがります。

失敗に対して恐怖心で胸をドキドキさせてしまうのではなく、失敗に出会った時にチャンスだと
胸を高揚させてドキドキしたいと私は思いました

今回引用し書籍にはまだまだ解説できていない部分や、具体例がたくさん載っています。
興味がある方はぜひ読んでみてください。損はしないです。

それでは以上です。

ではまた。

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